コントロールを良くする練習法について

現在新5年生チームの指導をしています。チームには5名ほどピッチャーとしてマウンドに立てる子がいますが、いずれもコントロールが悪く、試合が壊れてしまうケースが多くあります。平均すると1イニング1.8個の四球を出しています。・ブルペンではまずまずの選手も試合だとダメになってしまう(メンタル?)・そもそもフォームが固まっていないのでコントロールがつかない(技術?)と選手によってばらつきがありますが、コントロールを磨く良い練習方法がありましたら教えてください。
今まで試したものとしては・10mから1m刻みにラインを引き、ストライクが2球連続して決まったら1mバックといったゲームのような練習・ただ投げるだけではなく、投球に入る前にストライクのイメージを作ってから投げる、といったイメトレ的な練習をやった経験があります。よろしくお願いします!

Fujiおっさん 様

サボらずに練習している選手なら、打者と真剣勝負をする機会を増やし、肩周りのローリング運動をスムーズにさせてあげればポンポンとストライクが取れますよ!!

コントロールが悪い原因は色々と考えられますが、私は大きく別けて2つあるかなと思います。

  • 打者と対峙したときの独特の雰囲気に慣れていない
  • 肩周りにブレーキ要素が多いため小手先でまとめようとする

1試合平均でおよそ2個は多いですねwそれよりも、ピッチャー出来そうな選手が5名もいることに驚きです。

できれば全選手をエース級に育てられれば…1チームに100キロ前後の投手が5名もいたらさすがに驚異的ですからね。というわけで、コントロールについていくつかアドバイスさせていただきます。

最近の子どもは真剣勝負を行う機会が圧倒的に少ない

彼らがカラーボールとカラーバットで野球をしているところをみたときはありますか?

みんなで集まってじゃんけんでチーム分け→“いる・いらない”で有望な選手を奪い合うという子供同士のガチな遊びのやつですw

こういう遊びですらストライクが入らないというのなら、残念ながら基本的な野球のスキルが足りてません。(サボらず練習あるのみw)

打者と1対1の勝負に慣れていない子供が最近は非常に多くなったと感じているんですがブルペンではまずまず~試合ではダメのタイプはこれが原因の場合が多いですよ。

投げ方という「型」と相手打者を打ち取るというゲームの「本質」が両立しないとナイスピッチングはできないという感じ。

フォームと打ち取ることは共存が難しい

これは結構面白くて、下級生で明らかにフォームが汚いのに面白いようにポンポンとストライクを取れる子もいたりしますよね。綺麗な投球フォームを見せ合う演舞会のようなルールならいいのですが、打ち取れないと終わらないのが野球なんで、ここの共存が難しいんです。

ただ、ストライクが入ればフォームは汚くてもいいというわけじゃなくピッチングフォームを綺麗にすることで得られるメリットがあります。

  • 怪我を予防する
  • 投球動作のエネルギーの効率化を図る

この2つがクリアできるわけですから、やはり指導は必要ですよね。

基本の投げ方が出来ているかがカギとなる

だからある程度、基本の投げ方を覚えた選手なら、上記2つの身体の使い方が自然とできるようにトレーニングさせて、なおかつ打者との1対1の真剣勝負を行う機会を増やす…これが理想かなと。

もちろん真剣勝負といっても、別に金属バットと軟球で行う必要は無いわけです。打者と対峙した時に感じるその場の流れとか、打者を打ち取るんだという気持ちのオンオフなど…こういう部分を無意識に鍛えてくれればいいわけですから。

昔は野球小僧の放課後といったら、カバン置いたらすぐ公園で野球!!って感じでしたから、こういう打者との真剣勝負に必要な力というのは入部する前に無意識に身についていくものなんでしょうけど…。

物騒な世の中ですから、日が暮れてボールが見えなくなるまで外で友達と野球やるって環境じゃないですからね↓↓

だから、あえて野球の練習中に1対1の真剣勝負を行い「相手に向かって打ち取りに行く本質」を鍛える時間を割くのもいいのかなと思います。野球をやるのはロボットじゃなく心のある人間ですからねw

基本の投球フォームがどの程度できているかの判断

で、基本の投げ方ができて真剣勝負の慣れがあればセンストレを導入することでコントロールは安定するわけですが、この“ある程度基本の投げ方ができるレベル”の定義が難しいです…。私は技術指導は行えませんのでここの見極めはできません。

Fujiおっさん様もフォームが固まっていないと感じているようですが、それが果たしてセンストレで動作改善できるものなのか、単純に練習不足で基本的なフォームが出来ていないのか…。これはやってみないとわかりませんね。

ただ、5年生でマウンドに立てると思えるくらいの選手なので普段から練習は真面目に行ってきてる連中でしょうから、まぁ普通に投げられるのかなと思いますw実際にみてみないとわかりませんが、とりあえず動作改善をしてみてはどうでしょうか?怪我しない身体の使い方をするという面だけでも役に立つかなと思います。

肩周りのローリング運動をスムーズにする

Fujiおっさん様が行われている方法は非常に良い練習ですね。方法自体は悪くないと思います。私ならFujiおっさん様が行われている練習法に以下の2つを加えてアレンジしてみようかなと思いました。

  • 肩甲骨と肋骨の間を柔らかくしローリング運動をスムーズにする
  • 体軸(垂直)と方軸(水平)をイメージさせる

文章で伝えるのはちょっと説明が難しいので、撮影スペースが確保できたら新しく動画で解説していこうかと思いますが。@axis_labで最新情報をお届けしますのでツイッターで確認してください。とりあえず肩周りのトレーニングはこちらの動画を参考に。

ピッチングの場合は文章で誤って解釈したときのリスクがバッティングのそれよりも高いので動作を見たほうが確実かなと。

以上です。冒頭でも言いましたが5人も候補がいるのはいいですね。指導し甲斐があるというか、来年どんな選手になるのか楽しみです。

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